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人が暮らす世界一寒い村オイミャコン:マイナス67.8℃の記録と日本の最低気温を比べてみる

雑学・ガイド雑学・豆知識公開日 2026/10/09 19:40読了目安 約3分閲覧: 1
人が暮らす世界一寒い村オイミャコン:マイナス67.8℃の記録と日本の最低気温を比べてみる

ロシア・シベリアの東部に、オイミャコンという小さな村があります。「人が暮らす世界一寒い村」として知られ、この村で記録された気温はマイナス67.8℃です。日本の観測史上最低気温と比べると、どれくらい寒いのでしょうか。真冬のこの村を紹介した動画が1億回以上再生されるなど(2026年10月時点)、極寒の暮らしは世界中の関心を集めています。世界気象機関(WMO)と気象庁のデータをもとに、寒さの記録と、その裏にある仕組みを整理します。

この記事のポイント

  • WMOによると、オイミャコン(1933年1月)と近くのベルホヤンスク(1892年2月)では、マイナス67.8℃が記録されている
  • 北半球の公式最低気温は、2020年にWMOが認定したグリーンランド氷床上のマイナス69.6℃に更新された
  • 世界の最低気温は、南極のボストーク基地で1983年7月21日に観測されたマイナス89.2℃
  • 日本の最低気温の記録は、1902年1月25日に旭川で観測されたマイナス41.0℃

寒さの記録を並べてみる

WMOと気象庁が公表している記録を並べると、次のようになります。

場所気温記録された時期特徴
ボストーク基地(南極)−89.2℃1983年7月21日世界の最低気温。標高の高い観測基地
クリンク(グリーンランド)−69.6℃1990年代初め北半球の公式記録。氷床の上の無人の自動観測点
オイミャコン(ロシア)−67.8℃1933年1月人が暮らす集落での記録として知られる
ベルホヤンスク(ロシア)−67.8℃1892年2月同上
旭川(北海道)−41.0℃1902年1月25日日本の観測史上最低

グリーンランドの記録は、標高3,105mの氷床の上に置かれた自動観測装置のデータで、30年近くたってからWMOの「気象・気候の極値記録」の調査で確認されました。WMOはこの発表のなかで、それまでの北半球の記録として、オイミャコンとベルホヤンスクのマイナス67.8℃を挙げています。人が住んでいない氷床を除けば、この2つのシベリアの集落の記録がいまも突出していることがわかります。

旭川のマイナス41.0℃と比べると、オイミャコンはさらに約27℃も低い記録です。

なぜシベリアの内陸はこれほど冷えるのか

オイミャコンが特別に寒いのには、地形と気候の条件が重なっていることが関係しています。

  • 海から遠い大陸の内陸にある:海は温まりにくく冷めにくいため、海に近い場所は気温の変化がおだやかになります。内陸ではその効果がほとんど届きません
  • 冬は日照時間が短い:北の高緯度にあるため、冬は太陽が低く、日が出ている時間も短くなります
  • 盆地や谷にある:風の弱い晴れた夜には、地面から熱が宇宙に逃げていく「放射冷却」が強く起こり、冷えて重くなった空気が低い場所にたまります

日本でも、同じ仕組みが働いています。気象庁の最低気温ランキングを見ると、上位のほとんどが北海道の内陸、とくに上川地方の盆地にある観測点です。

日本の「寒さの日」:1978年2月17日

気象庁の歴代ランキングには、ひとつ面白い特徴があります。2位以下を見ていくと、同じ日付が何度も出てくるのです。

順位地点気温日付
1旭川−41.0℃1902年1月25日
2帯広−38.2℃1902年1月26日
3江丹別−38.1℃1978年2月17日
4富士山−38.0℃1981年2月27日
5歌登−37.9℃1978年2月17日
6幌加内−37.6℃1978年2月17日
7美深−37.0℃1978年2月17日

1978年2月17日には、北海道の複数の観測点で記録的な冷え込みとなり、いまでも上位に名前が並んでいます。強い寒気と晴れて風の弱い夜が重なると、内陸の盆地では一晩で極端に気温が下がることがわかります。

記録を読むときの注意

気温の記録は、どこで、どんな方法で測ったかによって扱いが変わります。グリーンランドの記録が認定までに30年近くかかったように、古い記録や無人の観測点のデータは、測定機器や条件を細かく検証したうえで公式に認められます。また、オイミャコンの記録の日付は資料によって表記が異なることがあるため、この記事ではWMOの発表に合わせています。

まとめ

人が暮らす場所で記録された寒さとしては、オイミャコンとベルホヤンスクのマイナス67.8℃が知られ、日本の最低気温である旭川のマイナス41.0℃より約27℃も低い記録です。海から遠い内陸、短い日照、盆地にたまる冷たい空気という条件が重なると、気温は想像を超えて下がります。冬の北海道で厳しい冷え込みのニュースを見たら、その裏で同じ仕組みが働いていることを思い出してみてください。

参考資料

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