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絵の具を混ぜるほど色が濁るのはなぜ?赤と緑でも紫とオレンジでも「茶色」になる減法混色の仕組み

雑学・ガイド雑学・豆知識公開日 2026/10/09 21:50読了目安 約4分閲覧: 0
パレットの上でペインティングナイフを使って絵の具を混ぜている(イメージ)
イメージ画像(AI生成)

絵の具をたくさん混ぜると色が暗く濁っていくのは、絵の具が光を「吸収する」ことで色をつくっているからです。混ぜるほど吸収される光が増え、明るさが下がっていきます。これを「減法混色」といいます。赤と緑、紫とオレンジという違う組み合わせを混ぜて、どちらも茶色になることを見せたトルコの子ども向けショート動画は4,079万回以上再生されています(YouTube、2026年10月9日確認)。思わず試したくなる色の不思議を、武蔵野美術大学の解説から整理します。

この記事のポイント

  • 色には、光そのものの色(光源色)と、物に光が当たって生まれる色(物体色)がある
  • 絵の具やインクの色は物体色。光を吸収する性質があるため、混ぜるほど暗くなる(減法混色)
  • 色の三原色はシアン・マゼンタ・イエロー。等量に混ぜると黒に近づく
  • テレビやスマートフォンの画面は光の三原色(赤・緑・青)で、混ぜるほど明るくなる(加法混色)

色には2つの種類がある

武蔵野美術大学の解説によると、色には、太陽やパソコンの画面のように光そのものが持つ「光源色」と、光が物体に当たって反射・吸収・透過したときに生まれる「物体色」があります。物体色は、それ自体が光を出さない物の色です。

赤いリンゴが赤く見えるのは、リンゴの表面が白い光のうち赤以外の光を多く吸収し、赤い光を多くはね返しているからです。絵の具も同じで、色によって吸収する光が違います。

混ぜるほど暗くなる「減法混色」

絵の具やインク、色のついたフィルターなどの物体色は、光を吸収する性質を持っています。そのため、混ぜ合わせると吸収される光が増え、反射して目に届く光が減って、暗い色になります。これが減法混色です。

項目減法混色加法混色
混ぜるもの絵の具、インク、フィルター(物体色)光(光源色)
三原色シアン・マゼンタ・イエロー赤・緑・青
混ぜると暗くなる。等量で黒に近づく明るくなる。重ねるほど明るさが足し算される
身近な例絵の具、カラー印刷テレビ、スマートフォン、照明

解説によると、色の三原色を等量に混ぜ合わせると黒(無彩色)になります。マゼンタとイエローを重ねると赤に見えるように、混ぜることで色相(色み)も変わります。

カラー印刷では、シアン・マゼンタ・イエローの3色だけでは黒を完全に再現できないため、黒(K)を加えた4色(CMYK)ですべての色を表します。プリンターのインクに黒が別に入っているのはこのためです。

なぜ「茶色」になるのか

赤と緑、紫とオレンジのように、色みが大きく離れた絵の具どうしを混ぜると、それぞれが別の光を吸収するため、反射して残る光が少なくなります。その結果、明るさも鮮やかさも下がった、くすんだ暗い色になります。

三原色を全部混ぜると黒に近づくのと同じ理屈で、反対に近い色どうしの組み合わせには、三原色の成分がまんべんなく含まれます。混ぜる量のバランスや絵の具の種類によって、黒に近い色にならず、少し赤みや黄みが残ると、私たちはそれを「茶色」と感じます。動画で違う組み合わせがどちらも茶色になったのは、この仕組みによるものです。

一方、画面の上で赤と緑の光を重ねると、暗くなるどころか明るい黄色に見えます。同じ「赤と緑」でも、絵の具と光ではまったく逆の結果になるのです。

色をきれいに混ぜるコツ

  • 鮮やかな色を作りたいときは、混ぜる色の数をできるだけ少なくする。2色までにすると濁りにくい
  • 暗くしたいときに黒を足すと、色みまで失われやすい。反対に近い色を少し加えて暗くする方法もある
  • 混ぜる前に、パレットの端で少量ずつ試す。思った色にならなくても、量を変えると印象が大きく変わる
  • 画面で見た色と印刷した色が違って見えるのは、光の色(加法混色)と、インクの色(減法混色)の違いが一因

まとめ

絵の具を混ぜると色が濁るのは、絵の具が光を吸収して色を出していて、混ぜるほど目に届く光が減るからです。この減法混色では、三原色を等量に混ぜると黒に近づき、色みが離れた組み合わせはくすんだ茶色になりやすくなります。光を混ぜると明るくなる加法混色とは、仕組みが正反対です。動画を見て試したくなったら、混ぜる色の数と量を少しずつ変えて、茶色の幅の広さを確かめてみてください。

参考資料

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